「ChatGPTと“壁打ち”する方法」── プロンプトで企画力は伸びるのか?

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Business people arranging various adhesive notes with text on glass in office

第1章:なぜ“壁打ち”が必要なのか?

企画に詰まったとき、思考がぐるぐるしてしまうとき。
デザイナーやライターにとって「壁打ち」は、自分のアイデアを確認したり、ズレを修正したりする重要な行為だと思う。

でも、この「壁打ち」って、人に頼るとなると意外とハードルが高い。
時間も合わないし、相手にも気を使うし、ましてや自分のアイデアに自信がないときなんかは「こんなこと相談していいのかな…」とさえ思ってしまう。

そんなときに、ChatGPTのようなAIが“壁打ち相手”として使えるならどうだろう?
遠慮もいらない。何度聞いてもキレない。ちょっとしたアイデアも拾って広げてくれる。
──そう、うまく使えば、無限に相談できる最強のパートナーになるんよ。

とはいえ、「質問すれば勝手に答えてくれるでしょ?」と思って使うと、全然思ってたのと違う返事が返ってくる。
それって、“プロンプトの設計”がズレてるからなんよね。


第2章:プロンプトとは何か?──指示の言語化は“脳トレ”になる

まず「プロンプト」って言葉の定義から確認しとこ。
プロンプトとは、AIに対して与える「指示文」「問いかけ」「会話の出発点」のこと。

人間に例えるなら、「会議で投げかけるお題」や「話を切り出す一言」みたいなもん。
プロンプトの質が低いと、返ってくる答えも雑になるし、逆にプロンプトが上手く設計されてると、想像以上のアウトプットが返ってくる。

で、ここで面白いのが──
**プロンプト設計って、実は“企画力”そのものやん?**ってこと。

・目的を明確にする
・相手(ChatGPT)の能力を理解した上で、意図を伝える
・制約条件(ターゲット・トーン・フォーマット)を明示する
・求めるアウトプットのイメージを共有する

これって、実はクライアントワークでも必要な思考そのもの。
つまり、「ChatGPTにうまく指示を出す」ことを通じて、自分の考えを整理する訓練=企画力強化になるんよ。


第3章:具体的にどう使う? “壁打ち”プロンプト設計のコツ

じゃあ、具体的にどうChatGPTと“壁打ち”すればええのか。
僕が実際にやってる方法をベースに、プロンプト設計の型を紹介するね。

①「状況説明+ゴール提示」の2段階構成が基本

ChatGPTに相談する時、いきなり「いいキャッチコピー考えて」って言っても、イマイチな返事が返ってきたりする。
それって、ChatGPTが状況を把握してないから。

だからまずは、今の状況や背景をしっかり伝えることが大事。

例:

「今、20代女性向けのコスメブランドのLPを作っていて、“透明感”と“自信”をテーマにしています。ターゲットは都会で働くOLで、毎日忙しいけど美しさも妥協したくない層です。」

こういう情報を最初に入れてから、

「このLPの冒頭に使うキャッチコピーを考えてください。」

って流れにすると、精度がぐんと上がる。

②“ダメな例”を一緒に提示する

「こういうのはナシで」ってのも、ChatGPTは理解してくれる。
だから、自分の中で「こうなったら嫌だな」というアウト例を一緒に出しておくと、回答の質が格段に変わる。

例:

「ありきたりな“あなたも変われる”系の言葉や、“今すぐ体験!”みたいな即物的なコピーは避けたいです。」

この一文だけで、ChatGPTは「なるほど、もっと深みや世界観を大事にする方向か」と理解してくれる。


第4章:プロンプトは“自問自答”のトレーニングである

ChatGPTとの壁打ちは、ただの会話ではありません。
本質的には、「自分自身との対話」を強化するトレーニングでもあるんです。

ChatGPTに向けて投げかけるプロンプトは、イコールで「自分が何を問いかけているのか」を明確にする行為。
つまり、問いの設計そのものに、思考の質があらわれるんですよね。


「何が知りたいのか」がわからない状態での壁打ちは空振りする

たとえば、「売れるサービスの作り方を教えて」と聞くのと、「自分のサービスの強みを整理したい。その上で、どういう市場ニーズに刺さるか考えたい」と聞くのとでは、ChatGPTの返答の質も精度も大きく変わります。

ChatGPTは、いわば「鏡」。
自分がどれだけ具体的に、前提を整理して言葉にできるかによって、返ってくる内容も深くなります。

実はここ、めちゃくちゃ大事なポイントで。

ChatGPTの「すごさ」って、AIが何でも答えてくれることじゃないんですよ。
自分の“あいまいな思考”を言語化するプロセスを通じて、「問いの質」を高める練習台になってくれるところなんです。


だから「問い」を磨くクセがつく

僕がChatGPTと日常的に壁打ちしてるのは、単純にアイデア出しのためだけじゃなくて、

  • 自分の考えを整理したいとき
  • なにかモヤモヤしてるとき
  • 企画が詰まって動けないとき

こんなときに「問いを立てる→返答をもらう→それに突っ込む→また深掘りする」っていうキャッチボールをやることで、
自分の頭の中の“ノイズ”を一枚ずつ剥がしていく作業ができるんですよね。

特に、ビジネスやデザインで“企画力”が求められる場面では、この「問いの深さ」がそのままアウトプットの質に直結する。

ChatGPTは、そのための“最高のトレーニングパートナー”なんです。


第5章:「企画力が伸びる」ってどういうこと?

ChatGPTとの壁打ちで企画力が伸びる──よく言われるけど、そもそも「企画力」ってなに?って話をしときましょか。


企画力=構造と感情をつなぐ力

僕の定義で言うと、企画力とは**「目的に対して、構造と感情の両方をつなぐ力」**です。

たとえば、クライアントから「Z世代向けの新しい美容ブランドを立ち上げたい」と言われたときに、

  • 市場トレンドや競合分析(構造)
  • ユーザーの感性や情緒(感情)

この両面を読み解いて、言語化されたコンセプトや体験に落とし込む力が企画力なんですよ。

で、ChatGPTはこの両方に使える。


感情を“言語化”するプロンプト活用法

たとえば、

「Z世代が美容ブランドに感じている潜在的な不安や期待は何だと思う?」

「“私らしさ”を重視するユーザーがブランドに共鳴する理由は?」

とかって聞き方をすると、ユーザーの感情側に近い考察が得られます。

これって、自分の直感を裏付ける材料にもなるし、ロジカルに伝えるときの“補強パーツ”としてもめちゃくちゃ有効。

ChatGPTを使うと「ふわっとしてた感覚」がちゃんとした言葉になってくるから、
企画の初期段階の思考整理にめっちゃ向いてるんです。


構造を“整理”するプロンプト活用法

逆に構造側で使うなら、

「美容ブランドのターゲットを絞り込むための要素をリストアップして」

「競合と差別化するために有効な切り口をいくつか教えて」

こういうプロンプトは、リサーチやロジック構築のヒントになります。

ChatGPTは、構造を組むのが得意なので、「思考の棚卸し」にもぴったりなんですよね。


第6章:プロンプト設計は「自己理解力」を磨く武器

ChatGPTにうまく質問するには、実は「自分が何を考えてるか」をちゃんと整理しないといけません。
つまり、プロンプト設計って、問いを投げかける練習であると同時に、自分の頭の中の地図を描く行為でもあるんですよね。

「うまく問いを出せない……」って時って、たいてい頭の中がごちゃごちゃしてるか、モヤモヤが曖昧なままなんよ。
だからこそ、“壁打ち”って自己整理の道具として超有効なんです。

ChatGPT相手だと、恥ずかしがらずに思ったまま言える。
一旦ぜんぶ出してから「そうそう、そういうことが言いたかったんよ!」って気づく。
そういうプロセスが、めっちゃ貴重なんです。


第7章:企画力は「内なる声」と「共鳴」の往復運動

僕が思う“企画力”って、「こんなんおもろいんじゃない?」っていう内なるワクワクを、世の中にどう届けるかって設計力のこと。

で、その「届ける」ためには、他人の目線とか社会的なニーズも必要になる。

ChatGPTと壁打ちしてると、
・自分の中のアイデアの芯(情熱・感情)
・外側からの視点(客観・構造)
この両方を何度も往復させることになるから、自然と“企画力”が鍛えられるんです

しかも、ChatGPTは怒らんし、否定せんし、聞いてくれるし、たまにめっちゃエモい返事してくるから、クリエイターの相談相手としてはちょうどええんよな(笑)


第8章:ChatGPTとの壁打ちは「企画脳の筋トレ」

ここまで読んで、「ChatGPTで企画力ってほんとに伸びるの?」って疑ってる人もおると思う。
僕も最初は「AIって所詮ツールやろ」って思ってたけど、ちゃうかった。

ちゃんと“壁打ち”のスタンスで向き合えば、ChatGPTは**「思考の補助線」**としてめちゃくちゃ優秀です。

アイデアの筋トレ。
言語化のリハビリ。
視点の拡張。
ブレストのスパーリングパートナー。

その全部に使える。

要は、「どう使うか」「何を聞くか」「自分の内側をどう扱うか」で、プロンプトって“自己表現のスキル”にもなるってことなんよね。


第9章:自分だけの“思考スタイル”を見つけよう

最後に、ちょっと個人的な話を。
ChatGPTとの壁打ちを繰り返す中で、僕自身が感じてるのは、

「正解より、“しっくり”を探す旅やな」ってこと。

どのプロンプトが正解か、じゃなくて、
どんな問いを投げたら、自分がピンとくるか。
どんな返しが来たら、「これでいこう!」って思えるか。

それを探す過程で、自分の思考パターンとか感性の癖みたいなものがめちゃくちゃ見えてきた。

ChatGPTに話しかけながら、「自分自身に話しかけてる感覚」になってくるんよな。
これってたぶん、“壁打ち”っていうより、“鏡”に近いかもしれん。


まとめ

ChatGPTとの壁打ちは、
・アイデア整理
・感情の整理
・思考パターンの発見
・企画力の強化
・自分らしさの言語化
この全部に使えます。

一番大事なのは、「問いを自分で立ててみる」っていう主体性。
その繰り返しが、自分だけの発想力や企画力を育てる土壌になると思っています。

もしこの記事を読んで、「ChatGPT、ちょっと触ってみようかな」「プロンプト、もうちょい工夫してみようかな」と思ってくれたら、めっちゃ嬉しいです。


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