第1章:デザイン初心者が最初につまづく“壁”
デザインをはじめたばかりの頃、よく言われる悩みがあります。
「なんかパッとしないんです…」
「自分で作ってみたけど、“それっぽく”見えないんですよね」
この“それっぽさ”って、実はデザインにおいてかなり重要な要素です。 プロっぽく見えるかどうかは、視覚的な整え方の技術によって大きく左右されます。
逆に言えば、基本的なポイントをおさえれば、初心者でもグッと洗練された印象に近づくことができるんです。
そこで今回は、「“それっぽく見せる”ための視覚整理の3ステップ」として、 即実践できる考え方とテクニックをお届けします。
ちょっとした“見た目のチューニング”で、驚くほど変わるので、 ぜひ最後まで読んでみてください。
第2章:STEP1「揃える」──整って見えるレイアウトの基本
デザインが“なんとなく素人っぽく”見える理由の多くは、要素がバラバラに配置されているからです。
まずは「揃える」こと。
- 左揃えにする
- アイコンと文字の距離を統一する
- 同じ種類の情報を、同じ場所に配置する
など、揃えるだけで“整理されてる感”が出ます。
特に重要なのが、「視覚的な軸」を意識すること。
テキストや画像、ボタンなど、複数の要素が出てくる場面では、 「どこを起点に並んでいるのか」が曖昧になると、それだけで雑多な印象に見えてしまいます。
軸を揃えることで、情報の流れが生まれ、見る人に安心感を与えます。
ウチの地元・広島で言うと、「みんなでお好み焼きひっくり返すとき、ちゃんとヘラの位置揃えんとバラバラに崩れるじゃろ? あれと一緒よ」(笑)
第3章:STEP2「間をとる」──“余白”が整えの鍵になる
次に大事なのが「間(ま)」をとること。
情報と情報の“距離感”が適切に保たれているかどうかで、見た目の印象がガラッと変わります。
初心者がよくやりがちなのが、
「情報が不安で、全部詰め込んじゃう」
というパターン。
でも、詰め込むほどに逆に伝わらなくなるんです。
余白は、情報を“仕切る”ためのスペースであり、情報の意味を分ける記号みたいなものです。
- タイトルと本文の間には十分なスペースを
- セクションごとにブロック感を持たせる
- 文字の行間や段落も広めにとる
こうすることで、情報が「読みやすく」「理解しやすい」状態に整理されます。
たとえるなら、スーパーの棚にびっしり商品が詰まってるよりも、 ちょっとゆったり並べてある方が、どこに何があるか見やすいですよね?
デザインも同じです。
第3章:「抜く」ことで整理する ─ 情報の断捨離
デザインにおける“整理”っていうのは、単に整列することじゃないんです。
「何を抜くか」を決める判断力も含めて、整理なんよ。
特に初心者のうちは「せっかく作ったし」「全部伝えたいし」って思って、つい情報を詰め込みがちなんですが、それって逆効果なことが多い。
情報量が多すぎると、受け手が「どこを見ればいいのか」が分からんくなって混乱してしまうんです。
これは視覚的にも、意味的にも起こる。
ここで覚えておいてほしいのが「情報の断捨離」っていう考え方。
例えばチラシやバナー、LPを作る時って、あれもこれも載せたくなるんだけど、
「それ、ホンマに必要?」って自分に問い直すことがめっちゃ大事なんです。
✔断捨離の具体的ステップ
- 絶対に伝えるべき情報は何かを明確にする
- 補足情報とノイズを分ける
- ノイズは潔く削除 or 二次情報にまわす
この“削る勇気”を持てるようになると、デザインの完成度は一気に上がります。
逆に、ここで欲張ってるうちは、どれだけ頑張っても“ごちゃっと感”は消えません。
第4章:要素を“階層”で整理する ─ 「パッと見」で伝える技術
情報を残したとしても、どの順番で見せるかを考えんと意味ないんです。
デザインは文章と違って「順番通りに読まれるとは限らん」けぇ、
“目に入りやすい順”に設計してあげる必要があるんよね。
これを「視覚階層」って呼びます。
✔視覚階層の基本構造
- 最も目立たせたい要素(主役)
- 補足する要素(準主役)
- 背景や説明などのサポート情報
主役にはサイズや色、配置で視線を集める。
準主役にはそれより少し控えめなデザインにする。
背景情報は落ち着いた色や小さい文字で。
こうやって意識して作ると、見る人は「なんとなく見やすい」と感じるんです。
この“なんとなく”がめっちゃ大事。
特にスマホで見るデザインの場合、1〜2秒で判断されることもあるので、
「見たいものがすぐ目に入る」っていうのは超重要です。
第5章:「整える」ではなく「伝える」ための整理
“整理整頓”って聞くと、綺麗に並べるイメージがあるかもしれませんが、
デザインにおいては「整える=目的達成のための手段」なんです。
つまり、“綺麗に見えること”がゴールじゃないんよ。
“伝えたいことが伝わること”が本当の目的。
だから、整理の結果として綺麗に見えることはあっても、
“綺麗”を目指して情報を削ったり並べたりしてると、本末転倒になってしまう。
ここで意識すべきなのは「伝えたい相手が誰か」「その人がどう感じるか」ってこと。
それを見据えて整理するから、伝わるんです。
たとえば、若い女性向けのコスメ商品と、シニア向けの健康食品では、
“見やすさ”の定義も、“必要な情報”も全然ちゃうんです。
この「相手の視点で整理する」って感覚を掴めたら、
あなたのデザインは一気にプロっぽくなる。
第6章:整理できる人が“信頼される”理由
実は、デザインを“整理”できる人って、クライアントやチームからめちゃくちゃ信頼されやすいです。
なぜかというと、「情報を整える=思考を整えること」やけんなんよね。
グチャグチャのまま出てきた情報を、
- 整理して見せてくれる人
- 要点を抽出してくれる人
- わかりやすく構造化してくれる人
って、自然と「この人、わかってるなぁ」ってなるんです。
これってプレゼンでも資料作りでも、打ち合わせの時でも全部同じ。
整理力=コミュニケーション力っていうのは、まさにこのこと。
だから、デザインのスキルアップって、単に見た目を良くするだけじゃなくて、
相手と意思疎通する能力も高めてくれるんよ。
これ、実はめっちゃ武器になる。
第7章:まとめ ─ 整理は「削る力」と「伝える力」
ここまでを簡単にまとめると、デザイン整理術の本質は以下の3つです。
- 全部入れるんじゃなく「選ぶ」ことから始める
- 情報を視覚階層で「並べる」ことで伝える順序を整える
- 伝える相手に合わせて「整える」視点を持つ
初心者でも、「足す」より「引く」ことを意識するだけで、
グッと洗練されたデザインに近づけるようになります。
何かが足りないと感じたとき、まず「引き算できてるか?」を見直す。
それが整理のスタートラインです。
お悩みの方へ:デザイン整理、手伝います
「情報をうまく整理できない」
「見せたいものがうまく伝わらない」
「プロに相談してみたいけど、どう頼んだらいいか分からない…」
そんな方は、気軽にご相談ください。
僕はこれまで数多くのLPやサイト、パンフレット、ブランド構築を手がけてきましたが、
「整える力」が一番評価されてきました。
デザインって、“見た目”より“思考”です。
頭の中を整理するところから、お手伝いします。
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最後に一言
整理するってことは、“伝えたい想い”をちゃんと形にするってこと。
見せ方に迷ったら、いったん全部消して、伝えたいことだけを残す。
それがデザインの本質やと思ってます。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!
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