序章:やたら見る“ノイズ”や“グリッチ”、これって何?
最近よく見るやろ?
ロゴがビリビリって歪んだり、UIにノイズが走ったり、
まるで映像がバグったような演出が増えてきた。
一見すると「ミス?」「不具合?」って思われがちなこのデザイン、
実は今、Z世代を中心に“かっこいい”とされてる表現なんや。
じゃあなぜ今、そんな“壊れたような美しさ”が求められてるのか?
背景には、時代の不安定さや「情報の多さに慣れた感覚」が関係してるんやで。
第1章:グリッチは“不完全な美”
「整ってる=正しい、美しい」っていう価値観、昭和〜平成初期の発想なんよ。
今はむしろ、“少し壊れてる”“完璧じゃない”からこそ、かっこよく見える時代。
例えば、写真にわざとノイズを乗せたり、フィルム風の粒子を加えたり──
あれも「完璧さの否定」や。「リアル=ちょっと不完全」っていう感覚。
グリッチやノイズも同じ構造。
ピカピカの未来感じゃなくて、バグってる未来感。
Z世代は「なんか壊れてる感じ」が逆にリアルに感じるんや。
この“不完全な美”は、あえての選択。
デザインのトレンドも、完璧じゃないことに価値を見出す流れにシフトしてるんやで。
第2章:デジタルネイティブは「壊れること」を知っている
Z世代は物心ついたときからスマホやネットがあった世代。
YouTubeもSNSも当たり前、バグるアプリも、エラー画面も、日常の一部や。
つまり、「テクノロジーは完璧じゃない」ってことを
リアルに経験して育ってきた世代なんや。
昭和の価値観やと、壊れる=失敗。
でもZ世代にとっては、「バグる=よくあること」。
だから“ちょっと壊れてる表現”が自然に見えるし、むしろ味になる。
ゲームのバグ動画とか、TikTokのグリッチエフェクト、
みんな「面白い」「クセになる」って楽しんでるやろ?
それがまさに、グリッチ表現が受け入れられてる土壌やねん。
第3章:「情報が多すぎる世界」の美学
今の世界は、静かすぎると不安になる時代。
SNSは常に通知、タイムラインは常に更新、
YouTubeも倍速で見るのが当たり前。
Z世代にとっては「ごちゃごちゃしてる=普通」。
むしろ“情報が足りない”ほうが違和感やねん。
そんな背景があるからこそ、ノイズやグリッチのような
“過剰で、不安定なビジュアル”が「リアル」に感じられる。
ファッションでも、音楽でも、アニメでも、
“整理されすぎてない”もののほうがエモくて今っぽいって思われる流れ。
デザインも同じで、
「秩序」よりも「カオス」に美学を見出す時代に突入してるんやで。
まとめ:整いすぎた世界に“ノイズ”という余白を
ノイズやグリッチは、ただの“奇をてらった表現”じゃない。
Z世代にとっては、整いすぎた世界に「ちょっと壊れた美しさ」を差し込む行為なんや。
“整ったUI”“洗練されたトーン”だけじゃ、もう刺さらない時代。
あえて崩す。あえて不安定にする。
そこに「今っぽさ」と「感情」が宿る。
グリッチ=乱れではなく、設計された乱れ。
カオスに意味を与えるのも、デザイナーの役目やで。
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