Z世代が“ダサかわ”に惹かれる理由──デザインの正解は、共感のズレにある

デザイン

──「洗練されすぎ」はもう古い?“ちょっとズレてる”が刺さる時代の話。

「え、それが可愛いの!?」と驚いたことない?

Z世代の感覚に触れていて、ふと驚くことがある。
「その配色、なんかダサくない?」
「そのエフェクトって90年代やん…?」
……でも、彼らはそれを“あえて可愛い”と楽しんでる。

デザイナー目線からすると「整ってない」「間違ってる」ように思えるデザインが、
なぜかZ世代には“ちょうどいいズレ”として刺さることがある。

いわゆる“ダサかわ”が流行してる理由には、
単なるノスタルジーや流行ではない、深い心理的背景があるんや。

“ダサかわ”ってそもそも何?

▶ 定義:洗練されてない、でも“愛嬌がある”デザイン

ダサかわとは、ひとことで言えば
「ちょっと野暮ったい」「でもなんか可愛い」を感じさせる表現スタイル。

特徴としては:

  • 意図的に崩した文字(手書き風・ドット絵・丸文字)
  • キラキラGIF・ベベル&エンボス・レインボー
  • Windows98風UI、Y2K的なパステルカラー×メタル感

つまり、かつて“ダサい”とされた表現を、逆に武器にしてるわけやね。

なぜZ世代は“それ”を可愛いと思うのか?

▶ 「正しさ」より「共感と距離感」

Z世代は、いわゆる「正解」よりも
“自分たちの間で共有できる感覚”を重視する傾向が強い。

これ、マーケティング用語で言うと「界隈消費」。
“わかる人だけわかればいい”というノリが価値を持つ。

だから“完璧すぎる美しさ”より、身内感のある“ちょいズレ”が共感される。

▶ “未完成感”の中に人間味を見る

整ってるデザインは確かに美しい。けど、
Z世代はその中に“作られすぎた感じ”を読み取ってしまう。

それよりも、ちょっと不器用で、
「完璧じゃないけど味がある」ものにリアルさや安心感を感じる。

▶ 自分で“意味づけ”できる余白がある

あえて野暮ったい、ちょっと変な配色やデザインが
“ダサいけどかわいい”と感じられるのは、
自分の中で“意味”を作れる余白があるから。

これは単なるファッションじゃなくて、感情の遊び場なんよな。

“ダサかわ”をデザインやUIで活かすには?

▶ あえて“外す”バランス感覚

あえてチープ感を出す、ちょっとズラしたフォントを使う、
あえてトーンをミスマッチにする──

そんな“違和感の演出”がZ世代には刺さることがある。

▶ ブランドに“キャラ”をつける

整ってる=無個性、無機質。
逆に、ちょっとクセがあるUI・デザインは“キャラが立つ”

ブランドが“完璧で強い存在”から、
“ちょっと抜けてて、愛される存在”へと進化してる感あるよね。

▶ 共感のラインをズラす=尖る

みんなが「これがオシャレ」と思うラインを、
ちょっとズラした位置に置いてみる。

そこに「え、なにこれw」っていうノイズと引っかかりが生まれて、
その違和感が逆に“尖って見える”時代になってきてる。

“正しさ”から“らしさ”へ

Z世代が求めてるのは、
“うまいデザイン”より“わかるデザイン”

それは「正しさ」じゃなくて、「らしさ」の時代。
自分らしさ、ブランドらしさ、空気感。

万人受けを狙ったデザインは、
今の時代には誰にも刺さらないという危険性もある。

まとめ:デザインの正解は、文脈と共感にある

  • Z世代は「整いすぎ」より「ズレ」「余白」「共感」を重視
  • “ダサかわ”は不完全さ・ノスタルジー・人間味の再評価
  • 「意味づけの余白」が刺さる時代において、ズレは強み

参考・出典

🧠 Z世代の「界隈消費」と共感価値

🤝 SNSネイティブとリアルな共感感情

🎯 Z世代の価値観とトライブ志向

🔁 Y2KリバイバルとZ世代の潮流

📝 「ジェネキュン」Z世代消費行動プロジェクト


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